会社設立の印鑑ハンドブック代表者印・銀行印・角印の決まりごと、届出、法人の印鑑証明まで

会社設立 印鑑 登録の全体像|法人の印鑑登録は法務局で、届出書・必要なもの・郵送まで

会社設立の印鑑ハンドブック 登録の総まとめ 情報の確認日 2026年10月23日 約12分 『会社設立の印鑑ハンドブック』編集部

会社設立 印鑑 登録の全体像|法人の印鑑登録は法務局で、届出書・必要なもの・郵送まで

この記事で扱う印鑑

  • 代表者印
  • 印鑑届書
  • 印鑑カード
  • 印鑑証明書

この記事の読者

  • 会社設立の準備で「印鑑登録」と聞き、市役所に行けばよいのか法務局なのかで止まっている人
  • 登記の申請を紙にするかネットにするかで、印鑑の出し方がどう動くのかを知りたい人
  • 届出書の書き方、持ち物、郵送の可否、代表者が替わったあとの扱いまで、登録まわりを一度に見渡したい人

個人の実印の登録(市区町村)や、法人の印鑑証明書の取り方そのものは、別の分類に譲ります。この記事は「会社の印鑑を法務局に登録する」道筋の地図です。

先に言葉を分けておきます。登記所に届け出る会社の印鑑は、代表者印です。届け出たあとは会社実印とも届出印とも呼ばれ、三つの呼び名は同じ印を別の角度から呼んだものと受け取って構いません。印章は道具そのもの、印影は紙に残った跡、印鑑は本来は届け出た印影の控えを指しますが、日常では印章も含めて「印鑑」と言います。会社設立で法律上の届出の対象になるのは代表者印だけで、銀行印・角印・ゴム印は任意です。

「会社設立の印鑑登録」という検索の言い回しには、実は二つの手続きが混ざりがちです。会社の代表者印を法務局に届ける手続きと、代表者個人の実印を役所に登録する手続き。前者は法人の話、後者は個人の話で、窓口も根拠も別です。ところが法人の届出書には、個人の実印とその証明書が顔を出します。ここを混ぜたまま読むと、必ずどこかで手が止まります。

ここでは、「会社設立 印鑑 登録」で調べ始めた人が最初に開く地図として、法人の印鑑登録の全体を順に並べます。条文や様式の文言は原文で確かめ、確かめられなかったことは書いていません。制度は変わるので、2026年10月23日現在の整理として受け取り、提出する直前には、法務局が公開している最新の様式を見直すのが確実です。

「印鑑登録」で登録されるのは何か|法人は法務局、個人は市区町村

法人の印鑑は法務局に届ける。個人の実印は市区町村

窓口の違いから押さえます。個人の実印は、住民登録をしている役所で登録する仕組みです。法人の代表者印は、本店の登記を扱う登記所、つまり法務局に届け出ます。法務局の様式ページには、印鑑に関する届出の出し先は会社・法人を登記している登記所、との注意書きがあります。同じ「印鑑登録」の語でも、台帳を持つ役所が別なのです。

もう一つの違いは、できあがる証明書です。法務局に届けた会社の印は、あとで法人の印鑑証明書として発行される元になります。役所で登録した個人の実印からは、個人向けの印鑑登録証明書が出ます。会社設立の書類に両方が顔を出すのは、代表者個人の実印が、届出人の本人確認の役を担うからです。

法務局に届ける法人の代表者印と市区町村に登録する個人の実印を、登録先と証明書で比べた表

実のところ条文は「登録」でなく「提出」の語を使います。商業登記規則9条の見出しは「印鑑の提出等」で、提出には印鑑を明らかにした書面を使うと決められています。検索では「登録」が多く使われますが、窓口で通じるのは「印鑑の届出」「印鑑届書」です。この記事も、調べる人の言葉に合わせて「登録」と書きつつ、手続きの名前は届出・提出で呼びます。

印鑑の種類ごとの役割と何本そろえるかは会社設立 印鑑 種類、届出の対象になるのは代表者印だけという整理の背景は会社設立 印鑑 必要が受け持っています。

※1出典:法務局「会社・法人代表者の印鑑証明書を取得したい方」(法務局・確認日 2026年10月23日)

会社設立で印鑑を登録するタイミング|書面は同時、オンラインは任意

登記の申請方法で出し方が変わる。書面は同時・オンラインは任意

出し方を決めるのは、会社設立の登記をどう申請するかです。法務局のよくある質問は、オンラインで申請するなら登記所への印鑑の提出は任意と答える一方、申請書や委任状が書面なら、あらかじめ印鑑を提出した上でそれを押す必要がある(商業登記規則35条の2)としています。さらに「印鑑の提出は、登記申請と同時に行ってもよい」と答えているわけです」とも載っています。要するに、紙で登記を出す会社は、申請書を持ち込む日に印鑑届書も添えるのが筋です。

令和3年2月15日から、登記の申請をオンラインで行う場合は、印鑑の提出が任意になりますが、代表者の印鑑証明書が必要などの理由で印鑑を提出される場合には、オンラインによる登記の申請と同時に行う場合に限り、オンラインにより行うことができるようになりました。
法務省「オンラインによる印鑑の提出又は廃止の届出について(商業・法人登記)」

この一文には条件が三つ入っています。任意なのは登記の申請をオンラインで行うときだけ。印鑑証明書が欲しいなら出してかまわない。ネットで出せるのは登記の申請と同時のときだけで、印鑑の提出や廃止の届出を単独でネット送信することはできない、というものです。日を改めて登録するなら紙の届書です。手順の細部は印鑑届出書をオンラインで出す手順に、届け出ずに進めた会社があとから出す道筋はオンライン申請で印鑑を届け出なかった会社へにまとめています。

登記を紙で出す場合、オンラインで出す場合、届出なしで設立した場合の三つに分けて印鑑登録の入口を示した流れ図

登記申請書や定款への押印の書き方は、会社設立 登記 定款の担当サイトの領分です。この記事では踏み込みません。届書そのものと、その前後に絞ります。

※2出典:法務省「オンラインによる印鑑の提出又は廃止の届出について(商業・法人登記)」(法務省・確認日 2026年10月23日)

印鑑届出書(印鑑(改印)届書)の書き方の勘どころ

一枚の届書に二つの印を押す。会社の印と個人の実印

法務局の様式の正式名は「印鑑(改印)届書」です。検索では「印鑑届出書」「印鑑届書」「届出書」などの言い方が混在していますが、同じ用紙を指します。新しく印鑑を出す場合にも、すでに出した印を変える場合にも使い、改印のときだけ別の用紙がある、ということはありません。

勘どころは、押す印が二種類あることです。会社の印影を押すのは所定の枠。届出人の欄には、本人が届けるなら役所に登録済みの個人の実印を押します。代理人が届ける場合、代理人は住所と氏名を書くだけで押印は要らず、委任状の方に本人が登録済みの実印を押す、という作りです。様式の注記にそう載っています。

もう一つの欄が、印鑑カードの引継ぎです。新しく設立する会社には関係ありませんが、代表者が替わるときは、前任者の印鑑カードを引き継ぐかどうかを選ぶ欄があります。さらに、登記と同時に届ける場合に限り、登記の申請書へ付けた証明書を使い回す(援用する)ためのチェック欄が用意されています。後日の単独の届出では使えません。

欄ごとの書き方、法人の種類による記載例の選び方は会社設立の印鑑届出書|「印鑑(改印)届書」の書き方・添付書類・出し方で、改印のときの書き方は代表者印を作り直すときの改印届で詳しく見ています。「法人 印鑑 登録 申請書」と検索して出てくる用紙には、この届書のほかに印鑑カード交付申請書もあり、後者は登録の次の段階の書類です(この記事の後半で触れます)。

※3出典:法務局「印鑑(改印)届書」様式(PDF)(法務局・確認日 2026年10月23日)

登録に必要なもの|届出書・代表者印・個人の実印と証明書、大きさの決まり

届け出る印の大きさの決まり。1cm超・3cm以内

持ち物は、①印鑑(改印)届書、②届け出る会社の代表者印、③届出人の個人の実印、④その個人の印鑑証明書(市区町村長が作成したもので、作成から3か月以内)の4点が基本です。法務局の様式ページも、この届には市区町村長作成の印鑑証明書が要ること、代理人が出すなら委任状が必要なことを注記しています。

印鑑登録に必要なものと、つまずきやすい点を左右に分けて示したチェックリスト

大きさは商業登記規則9条3項が定めています(現行版をe-Govで確認)。1辺1cmの正方形に収まる印と、1辺3cmの正方形に収まらない印は、いずれも不可という書きぶりです。

言い換えれば、小さすぎる印も大きすぎる印も届け出られません。同条4項には「印鑑は、照合に適するものでなければならない。」ともあります。形や書体、素材の指定はありません。ゴム印のように押すたびに形が変わるものは、照合の面で避けるのが無難でしょう。サイズの考え方は会社設立 印鑑 サイズで、大きさの決まりを条文と届書で読み解く記事は会社設立の印鑑のサイズ規定にあります。

代表社員が法人という合同会社では、届け出るのが職務執行者に変わり、添付も違ってきます。当てはまる人は代表社員が法人の合同会社の印鑑届から読んでください。個人の証明書を設立書類として何通集めるかは、必要書類を扱う姉妹サイトの守備範囲です。

※4出典:e-Gov法令検索「商業登記規則」(昭和三十九年法務省令第二十三号)(デジタル庁(e-Gov)・確認日 2026年10月23日)

郵送で届け出るとき|持参との違いと、送る前に確かめること

届書は持参でも送付でも出せる。ただし中身は同じ

「法人 印鑑 登録 郵送」という検索が出るくらい、窓口に行けない人は多いはずです。法務局の案内には、こう載っています。

印鑑の提出は,印鑑届書(オンライン申請の場合には,余白に申請番号又は受付番号を記入してください。)を管轄登記所に持参又は送付する方法で行います。また,印鑑届書には,市町村に登録済みの印鑑を押印し,押印した印鑑につき市町村長が作成した印鑑証明書(作成後3か月以内のもの)を添えなければなりません。
法務局「株式会社変更登記申請書(取締役会設置会社で,役員(取締役・監査役)が辞任して,新たな役員が就任する場合)」

ここから読み取れるのは三つです。出し方は持参か送付のどちらでもよいこと。郵送にしても添付する書類は同じであること。登記をネットで申請したなら、届書の余白に申請番号か受付番号を記すこと。郵送だからといって、書類が減ることはありません。

一方で、封筒の種類、追跡のできる送り方の指定、返信用の切手の要否のような点は、原文では確かめられていません。受付の運用は法務局ごとに説明の仕方が違うこともあるため、宛先の登記所の案内で確かめてから送るのが確実です。一般論として、届書の写しや押印の控えを手元に残してから出す、会社設立の期日が絡むときは到着までの日数を見込んでおく、といった段取りは自分で決められます。

郵送で印鑑の届出を出すときの、書く・そろえる・宛先確認・送る・確認の五つの段取り

郵送と持参の使い分けは、郵送での印鑑の届出で個別に見ます。法人の印鑑証明書を郵送で請求する場合は届出とは別の手続きで、印鑑カードの提出が必要になる点が違います。そちらは会社設立 印鑑 証明の分類にまとめています。

※5出典:法務局「株式会社変更登記申請書(取締役会設置会社で,役員(取締役・監査役)が辞任して,新たな役員が就任する場合)」(法務局・確認日 2026年10月23日)

登録の次の手続き|印鑑カードの交付と印鑑証明書、何通取るか

届出のあとは印鑑カード。証明書の請求に必要

届書を出しただけでは、まだ半分です。法人の印鑑証明書を取るには、事前に印鑑カードの交付を受けておかなければなりません。交付請求については、所定の申請書に記入し、登記所に出してある印鑑を押して窓口へ出す流れが案内され、代理人が出すなら委任状を付けるとされています。届書と同じ日に交付申請書も出しておけるかは窓口で確かめる点ですが、順番は「印鑑の届出、カードの交付、証明書の請求」です。

手数料は請求の方法で420円から500円の幅があります(令和7年4月1日以降の額。内訳は法務省の手数料ページで2026年10月23日に確認できます)。印鑑カードの交付の手数料は、原文で記載を確かめられなかったため、書いていません。

「法人設立 印鑑証明 何通」と調べる人は多いのですが、通数に決まった答えはありません。金融機関の法人口座の開設案内を見ても、発行から3か月以内、6か月以内など、求められる条件は機関ごとに違います。数を決める手がかりは、提出先に「何通、いつ発行のものか」を尋ねることに尽きます。口座、契約、許認可の申請と、使い道ごとに必要数を書き出してから取りに行くと、取り直しが減ります。

印鑑カードの交付、印鑑証明書の請求、提出先ごとの通数の確認という登録後の三つの手続きを示したカード

カードの申請書の書き方と代理人の委任状は会社設立後の印鑑カード交付で、取得の方法は会社設立後の法人印鑑証明書といつ何通取る?にまとめています。なお、法人の印鑑証明書がコンビニで取れるかは、公式の案内で可否を確かめられなかったので、この記事では何も言いません。

※6出典:法務省「会社・法人の登記事項証明書等を請求される方へ」(法務省・確認日 2026年10月23日)

登録を変える・守るとき|代表者の変更、改印、なくしたとき

新しい印への切り替え。代表者の交代・改印・紛失

会社の印鑑登録は、一度出したらそのままとは限りません。代表者が替わる、社名や本店が変わって印を作り直す、印をなくす。この三つが、登録を変える代表的な場面です。どれも手続きは同じ届書を使いますが、押す印や添える書類が少しずつ違います。

代表者が交代するときは、新しい代表者が印鑑を提出します。商業登記規則9条の4第3項には、資格を失った人や印鑑を廃止した人に替わって新たに印鑑を提出する人が、提出と同時に申し出ることで、前任者の印鑑カードを承継して使えるとあります。届書の引継ぎ欄はこの規定に対応しています。交代の実務は代表者が交代したときの会社の印鑑に、変更登記と印鑑まわりの切り替えは代表者変更のあとに切り替える会社の印鑑まわりにあります。

印を作り直すかどうかの判断は、社名変更や本店移転、登記の申請と重ねるかで変わります。タイミングの考え方は会社の印鑑を改印するタイミング、届書の書き方は代表者印を作り直すときの改印届です。

なくした場合は、何をなくしたかで動き方が分かれます。法務局のよくある質問では、印鑑だけを紛失して新しい印鑑をすぐに用意できるなら改印の届出をする、印鑑と印鑑カードの両方なら改印の届出に加えて印鑑カードの廃止届と新しいカードの交付請求を同時に行える、という説明です。その場合の改印届には、届出人の個人の印鑑証明書(作成から3か月以内)が要ります。くわしくは会社の代表者印をなくしたらへ。

※7出典:法務局「よくあるご質問等<商業・法人登記関係>」(法務局・確認日 2026年10月23日)

まとめ|会社設立の印鑑登録は、出し方・書き方・出す先の三つを順に決める

登録は三つの順で決める。出し方・書き方・出す先

会社設立の印鑑登録は、法人の代表者印を法務局に届け出る手続きです。個人の実印を役所で登録することとは別物で、窓口も証明書も違います。ここまでの内容を、判断の順に並べ直します。

2026年10月23日の確認にもとづく整理
順決めること見るところ
1登記の申請方法書面なら届出が必要。ネット申請なら任意(令和3年2月15日〜)
2届書を書く会社の印と個人の実印の二つを押す。証明書は3か月以内のもの
3持参か郵送かどちらも提出方法として案内されている。宛先は管轄の登記所
4届出のあと印鑑カードの交付、そして印鑑証明書の請求
5変わったとき代表者交代・改印・紛失は同じ届書系の手続き

「登録しなくても設立はできる」と聞くのは、ネットで登記を申請する場合だけの話で、法人の印鑑証明書が必要になる場面があるなら、届け出ておく意味は変わりません。判断に迷ったら、必要か不要かの分類で条件を見比べてください。

個人事業から法人にする判断は法人成りを扱うサイト、設立の流れ全体での時期は流れを扱うサイト、設立費用の総額は費用を扱う姉妹サイトの守備範囲です。この記事の範囲は、あくまで会社の印鑑を法務局に登録するところまで。具体的な様式や運用は、本店を管轄の法務局が出している最新の案内で照らし合わせてください。

※8出典:法務省「商業登記規則が改正され,オンライン申請がより便利になりました(令和3年2月15日から)」(法務省・確認日 2026年10月23日)

登録の前に、手元で確かめておきたい三つ

届書を出す前に、まず登記の申請方法、次に届出人の個人の実印と証明書の日付、最後に届け出る代表者印の大きさを見てください。この三つが合っていれば、法人の印鑑登録はほとんど迷わず進みます。迷う点は、下に並ぶ子記事から、自分の場面に近いものを開いてください。

「登録」をくわしく読む記事1本

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

掲載の順番は内容の優劣や推奨の順位ではありません。各サイトの情報は運営者の責任で掲載されているもので、最新の内容はリンク先と法務局・法務省の公式ページでご確認ください。

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法人の印鑑証明の登録方法と取得方法、必要になる場面を説明する銀行の法人向けコラム。

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法人の印鑑証明書の取り方3通りを解説!手数料・取得時の注意点も紹介|起業ログ
  • 法人の印鑑証明書の取り方3通り(窓口・郵送・オンライン)と手数料、取得時の注意点を解説。
  • kigyolog.com
9
代表者印の規定は?会社印との違いや使い分け方も徹底解説! - 起業ログkigyolog.com

代表者印のサイズ規定、会社印との違いと使い分け、電子印鑑について説明する起業ログの記事。

参照

@SOHO「法人の印鑑登録に要るもの」 法人の印鑑登録に要るもの(印鑑届書・会社の印鑑・代表者個人の実印・3か月以内の個人の印鑑証明書)を整理。

会社設立日までに会社実印が用意できない場合の対応と、後から改印する方法を説明する記事。

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